5月21日。




         はてさて、何の日でしょう?



















         そう。あの「たるんどる!!」が口癖のあの副部長さんの誕生日であります。








































         A feeling of thanks 〜計画編〜




























         「なぁーやっぱケーキはかかせねぇだろぃ!!」


         「真田くんの場合だと、ローソク何本いるのかな?」


         「さん、それは失礼ですよ。」


         「ああっごめん!ついつい・・」


         「・・・にしても副部長って今年で何歳になるんスか?」


         「赤也、ちょいと黙っとりんしゃい。参謀がいい案を考え中じゃきに。」


         「・・・・なぁ、っつーか話まとまってなくないか?」

         「フフ・・・弦一郎はどんなことで喜ぶのかな・・・?」










         立海レギュラー陣、(+マネージャーの)。なんともいえないメンバーの濃さ。
         全国連覇を狙う、そしてそれぞれがかなりのテニスの実力者。



         切れ者の彼らのはずなんですが。

         そんな彼らでも頭を悩ましておりました。


         何に頭を悩ませているのかといいますと・・・・・・・





         そう。






         あの「たるんどる!」で全国で有名になった(?)副部長の真田の誕生日のこと。

         彼は一週間後の5月21日で、誕生日を迎えるのだ。

         ただいま5月14日。
     





         マネージャーのを筆頭に、部室で案を構想中。
         彼らはどうやら誕生日パーティでもするよう。

         あの冷徹で、しかしどこかウブな真田であっても、やはり日ごろのおこりっぷりにも感謝をしたい。

         話し合った結果、真田に内緒で誕生日の日に何かしよう!という魂胆なのだった。










         「ん〜・・・男の子って、もらって嬉しいものとかある?」

         「「「・・・・・・・・。」」」











         いや、そりゃもちろん。





         お前が欲しい!!!


         と全員一致で思ったが、それは口に出さないレギュラー陣。









         「丸井くんは何欲しい?」

         「ん?そりゃあやっぱ喰いモンだろぃ!」

         「そっかー・・・食べ物かぁ・・・」







         真田を驚かせるための企画。

         一向に話が進む様子もないので、必死に考えるなのだ。






         「あ、みんなでどこか遊びにいくとか・・・どう!?」

         「いいね・・それ。真田も少しは外に出してあげないとね。」

 

         フフ・・と幸村が笑い、





         「、そんなんじゃったら俺とデートでもせんかの?」


         「ふぇっ!?」


         「だー!!仁王!!!とデートするのは俺だろぃ!!」


         「何言ってるんスか!!先輩!先輩とデートするのは俺ッスよ!!」


         「またはじまった。」


         「うるせーぞぃ!ハゲ!!!」


         「ハっ!?」


         「も大変だな。こいつら三人とデートしてお前が損をする確立100%だ。」


         「いくら参謀でもそこまで言うのは許せんぜよ。」


         「・・・・ハゲ・・・」


         「あの〜・・・みんな〜だから真田君の誕生日の話・・・・・・」


         



         また始まってしまった。

         いつもこうなってしまう。




         彼らの口論はとどまる事を知らず、話は纏まらないまま。


         結局それを収めるのは、やはり幸村。





         「ねぇ、みんな。」

         「・・・・・・」

         「これは真田の誕生日のことを決めているんだ。
          を取り合う場じゃないんだから、けじめをつけて。(微笑)。ジャッカルも落ち込んでないで。」

         「「「「・・・・・・・・・・」」」」








         幸村の黒いオーラに押され言い合いをいったん止めにするレギュラー陣達。

         そして話は本題へ戻る。









         「フフ、それでいいんだ。
          ・・・・さぁ、真田がもらって喜ぶものは何なのか考えよう。」


         「そっそうだな!」


         「剣はどうじゃ?」


         「それって買えるのか?」


         「買えるぜよ。・・・ジャッカルで。」


         「俺は場所じゃねぇ!」


         「ふむ・・・・弦一郎は何か欲しいと言ったことは今までに一度もない。」





         とにかくみんな必死だ。





         「・・・さきほどさんが言われていましたが、外へ出かけるのだとすればパーティは無になるんでしょうかね?」


         「あ、そんじゃあどっか遊びに言った後でパーティするってのはどうスか!?」


         「あ!切原くん、それいいねー!!」



         


         いい案を出した!と赤也の頭を撫でる
         


         「「「!?!?!?」」」」


         「先輩!?」


         「いい子いい子〜」









         それを見たレギュラー陣は








         赤也・・・許さねぇ・・・・!!!






         という思いと。








         撫で撫で!?!?マジ可愛い!!ってか俺も(ワタシも僕も)されたい!!!







         こんな思いでいっぱいになる。





         彼らにとって衝撃的なの撫で撫で攻撃。

         いよいよ彼らは本気モード。

         今まででなかったような案が次々と。


         


         「!!」


         「どうしたの?丸井くん。」


         「みんなでケーキ作るってのはどうだ!?いい案だろぃ!!」


         「ケーキかぁ!!いいねそれ!」


         「だろ?・・・だから俺も頭・・・・」


         「。」


         「げ!柳!?」


         「真田が甘いものを食べない確立は93%、ケーキは止めにし、が手料理を作ってはどうだ?」


         「そっか・・・・それもアリかもね!!」





         (((の手料理・・・・・・・・・・)))




         マスター!!ナイスアイディア!!!!!!



         なんて言っている場合ではなく。

 



         このままだと「の撫で撫で攻撃体験者2号」が柳になってしまう!!!



         それを悟った残りの彼らは案を一気に出した。


        


         「うーん・・・・どれもいいんだけど・・・・・・
          
          こんなに案があると迷っちゃうね・・・・・・・・・・。」






         それから10分もの間、彼らからは大量のアイデアが。


         パーティで何をするか。


         真田はどんなものが欲しいのか。


         食べるものは何にするのか。


         今までにないスピードでアイデアが出され、覚え切れないはメモ用紙にそれを書きとめていった。











         「パーティも捨てがたいし・・・でもテニスで試合するってのもいいよね・・・・。
          う〜ん・・・・・」



         「そんなに迷うなら全部すればええじゃろ。」


         「あ、そっか!!仁王君頭いいね!!!」


         「じゃろ?・・・・・・・・ご褒美くれんかの?」


         「ご褒美・・・?」


         「GETナリ」


         「きゃっ!!!!!」







         さすがペテン師仁王。



         技が早いと言うか。なんというか。



         近くに居た誰もが止めることもできないまま、を抱きしめていた。




 




         「うぁああああーーーー!!!仁王先輩!!!何してるんスか!!離れてください・・よ!!」


         「嫌じゃ。」


         「仁王くん!!なんてことしてるんですか!!さんがお困りです!!!」


         「ピヨっ」


         「仁王くん!あのっ私!!ち・・」


         「が可愛そうだろぃ!!離れろ!!」






         どうにかこうにか。


         3人がかりで仁王をから離れさせることができた。







         「仁王!次こんなことやったら一生恨むからな!!」


         「プリッ」


         「そうッスよ・・・先輩大丈夫っすか?」


         「え!?・・・あ!うん///・・・ちょとびっくりしたけど・・・」



 






         仁王の被害を受けたの顔は赤く染まっている。




         ・・・・・恥ずかしがりやな所もグッジョブ!!!




         本当に彼らはのことが好きなようだ。


























         結局、メモ帳に書き留められたことを、全部盛り込む事にした。



         「えっと・・・・それじゃあ説明するね。」



         がメモ帳を見つつ、言う。



         「・・・とりあえず、できそうなことを全部いれてみると・・・・


          ” みんなでパーっと遊ぶ ”

          ” そのあとはどこか場所を借りてパーティ ”

          ” 料理は私()が担当で・・・ケーキは作れたら作る。買えたら買う。”

          ” そしてプレゼントを用意して・・・ ”


          みたいな感じかな。」




         「フフ・・・・いいんじゃないかな?弦一郎きっと喜ぶよ。」


         「そうだな。」


         「で、結局プレゼントは何にするんだ?」


         「そこなんだよね・・・・・。」


         「真田の欲しいもの・・・・柳、データには載ってないの?」


         「ああ、残念だがそんなデータはなくてな。」





         どんなデータだよ、と思いつつ、考えにふけるレギュラー陣。






























         「帽子・・・・なんてのはどうかな??」





         沈黙を破ったのはの言葉。




         「それはいいですね。さすがさんです」


         「俺も賛成ッス!」


         「いいんじゃねぇか?」


         「賛成ナリ」


         「ふむ・・・悪くはないな。」


         「もうそれで決定だろぃ!」


         「うん、帽子がいいね。そうしよう。」





         全くもって決断も早い集団である。









         「よし!!それじゃあ決まったね!!

          あと1週間あるし、準備するだけだね!!」











         が笑顔で言った。


















         
         


         

         

         彼らの計画はいよいよ準備の段階へ。








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