遊園地を後にした彼らは、学校にあるテニス部の部室へと到着した。


         パーティを行うのはここ、テニス部の部室。















         さてさて、真田はよろこんでくれるんでしょうか?







































         A feeling of thanks 〜パーティ編〜








































         「・・・・ついてきて欲しいと言うのは・・・部室か・・・?」

         「ま、そーゆーことじゃ。・・・真田、少しここで待ってもらっても構わんか?」

         「?・・・別にかまわないが。」

         


         が調理室で作った料理やケーキなどを運ぶ間、真田には外で待ってもらうことにした。


         真田以外の8人は、せっせとパーティの準備をしていく。









         −−−−−−−−−−−−












         「真田くん!入って来て!!」




         10分後。

         パーティの準備が完了して、外でまっている真田にが声を掛けた。




         「一体何だ・・・?・・・・・・・・・・!?」

         「真田。」






         「「「「「ハッピーバースディ!!!!」」」」」











         真田が扉を開けた瞬間、パンパン、という音と共にクラッカーがなった。

         それに、真田は驚きを隠しきれない様子。







         「なんだ!?これは・・・・」

         「文字通り。・・・弦一郎。今日がお前の誕生日であることを忘れてはいないか?」

         「忘れてなどいないが・・・・・では、もしやこれは・・」

         「みんなで、真田君の誕生日パーティ開こう!って企画してきてたんだ!」

         「で、今日みんなで遊園地に行ったのもその一部ッスよ。」



         壁には『真田おめでとう』なんていう文字や、色鮮やかな飾りつけ。

         そして、目の前のテーブルには眩しいほどの料理と、大きなケーキ。




         「お前たち・・・こんなことをやっていたのか・・・・」


         「そうだぜ!・・・っつてもほとんどが頑張ってくれたんだよな。」

         「え!?そんなことないって!!・・・・みんなで頑張って用意したんだよ?」







         は恥ずかしくなりながらも言う。


        

         「そうか・・・・手間をかけて・・すまん!!」



         そう言って一礼する真田。


        


         レギュラー陣は顔を見合わせて笑った。



         さっそくですが、パーティの始まりです。
































         「それでは、電気をけしますよ。」



         全員がテーブルを囲み、ケーキには火のついたローソク。

         ローソクは一応15本にしておいた。        
         






         電気が消されて、浮かぶのはローソクの明るみだけ。




         「ハッピバースデートゥーユー♪」




         大合唱の後に、力強くローソクが消された。









         「うわっ!!!このケーキありえねぇくらい上手いって!!」

         「先輩!これマジで上手いっすよ!!」

         「そっそう?ありがとー」


         の手作り料理は好評なようで、真田も楽しそうでなによりだ。




         「・・・そろそろアレ、始めるかの?」

         「アレ?」





         仁王がニヤリと笑いながら言うものだから、全員が動きを止めて仁王の方を見た。



         「仁王くん、アレって何?」

         「ん、ジャッカルが考え出した『王様ゲーム』。」

         「いや、俺は提案しただけだっての。」

         「フフフ・・・いいね。やろうよ。」

         「・・・王様ゲームとは・・・なんだ?」

         「ん〜・・・・そうッスね・・くじで王様になった人が命令するゲーム・・・っすかね・・・・?」

         「そうか・・やってみないと・・よく分からないな。」

         「それじゃあとりあえずやってみようよ!」




         こうして彼らは王様ゲームをすることにした。










         「はい!どうぞ、くじ引いて!」




         が器用に作ったくじ。

         9本のくじがあって、それには1から8までの数字が描いてあるくじと、王様と描かれたくじ。

         それをおのおのがひいていく。






         「・・うわ!俺王様じゃねぇ!」

         「・・・・俺も違ったようだ。」

         「私も違いますね。」

         「あ・・・私も違うや。」






         ・・・・・じゃあ王様誰?ということになって。



         静かに手をあげたのは幸村。





         「フフ・・・・僕が王様みたいだ。」











         いやいや。



         これって一番ヤバイ展開じゃないですか???








         



         「よし・・・・・・じゃあ僕の命令を言うよ?」






         その笑顔の裏に隠れた黒いものを感じながら、彼らは幸村の命令を待った。





         「王様の僕と、お姫様のがキスをする。」


         「「「「「!?!?!?」」」」」」


         「えっ!?!?」






         だ・・・・大魔王!!!!





         ってか・・・その命令って・・・



         くじ引いた意味なくないですか?



 








         「えっ!?ち、ちょっと幸村くん・・・それは・・・」

         「、王様の命令だよ?」

         「ゆっ幸村ーーー!!!それはナシだろぃ!」 
 
         「そうじゃ、いくらなんでも度がすぎるぜよ。」

         「そうッスよーーー!!!」

         「幸村、そんな命令しか出せないとは・・・たるんどるぞ!!」

         「・・・フフ・・・下民は黙ってくれないかな・・・?」

         



         その一言に部屋が凍りついた気がしたのは気のせいだろうか。




         「、・・・言うこと聞いてくれるかい・・・?」

         「えっ!?そッそんな・・・・これは・・・ちょっと無理・・・・・」

         「幸村!のファーストキスは俺のものだっての!」

         「丸井くん!そういうことは大声で言わないでください!さんに失礼です!」

         「ちょっと待ってくだせぇよ!先輩のキスの相手は俺ッス!!」

         「黙りんしゃい、赤也。俺が頂くんじゃ。」

         「えっとー・・・みんな・・・・・・」











         騒ぎが収まらないようなので、騒ぎとは無関係なジャッカルと、柳。そして真田と4人で再び料理を食べる



         「ごめんね、真田くん。こんなことになっちゃって。」

         「いや、構わない。・・・俺はこうやって祝ってもらうのも嬉しい限りだ。」

         「えへへ。そう言ってくれるとうれしいな。」

         「そうか?」







         「あ、そうだ。」


         「ん?」


         「今度二人で『メリーゴーランド』乗りに行かない?」


         「いいのか?」


         「うん、勿論!」

































         結局は、一番いい思いをしたのは真田であり。






         とのお出かけの約束も、彼にとってはいい誕生日プレゼントになったのではないでしょうか?














         A feeling of thanks!!

 

















         日ごろの感謝の気持ちを込めて。


































         END


         真田、誕生日おめでとう。

         070519 ナミダ




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