いやね、六道骸って言う人がいるのですよ。


    両目は色違いのオッド・アイ


    髪型はまるで南国フルーツ


    そして口癖は「クフフ」(本当に面白い時はクハハハって笑うけど!)



    一応ね、私の彼氏なのですよ、骸は。(うわっ!ハズかしっ!)



    で、それで色々と行動を共にしておりますと・・・・・・・・気になってきたんです




    




    彼は一日に何回「クフフ」って言っているのか?と

























    密着!クフフ





























    「・・・・・。さっきからあなたは何を書きとめてるんです?」


    「うえっ!?いやっちょっと調査を!!」


    「調査?何の調査です?」


    「それは秘密!」



    始めに言いましたとおり、今骸を観察中です!

    一日に何回「クフフ」というのかを調べるために、メモを取ってます。


    もちろん、本人にはバレないように!!!隠密に!!




    「クフフ・・・何の調査なんですかね?」


    「だから秘密ー!」



    うぉっと!!言った言った!書き留めとこう!






    私は持っていたメモ用紙にさらっと正の字の一画を書き足した。

    今のところ調査を始めて10分で、だいたい彼は「クフフ」という単語を20回言ってます。

    30秒に一回のペースだな、オイ。





    「秘密・・・ですか・・・・」


    「・・・う・・うん・・・」





    「クフフ」と静かに笑う骸。

    いや・・・なーんか嫌な予感がする・・・・・・




    私は目の前でソファに座っている骸を凝視しつつ、また正の字を一本書き足した。

    骸はなんだか楽しそうに笑っている。







    「僕に隠し事ですかね?」


    「いや!決してそんなことはナッシングですよ!ナッシングなのですよ!?」


    「クフフフフフ・・・・そうですか?」


    「そうっすよ!」





    ふひー危ない・・・やっぱ私隠し事下手だ。

    かといって「骸の一日の「クフフ」の回数観測してます!てへっ☆」なんて・・・・・・・・言える訳がない!




    ちょっと骸の笑いは怖いが、ここで引き下がる訳にはいかんぞ!





    「骸!骸!」


    「ん?なんですか?」


    「今日は色々話そう!(そっちの方がいっぱいクフフって言いそうだし!)」


    「?どうしたんです?がそんな事を言うなんて珍しいですね。」


    「そうかなぁ?あは!あははは・・・・・いやーねー?なんていうか・・やっぱりお互いを知る事は大切だと思うからね!」

    (我ながら苦しいいいわけだなこりゃ。)


    「そうですか、そこまで言うなら・・・」


    「(よっしゃ!)」





    骸が承諾してくれたのを確認して、私は骸の横に腰掛けた。




    ・・・・・いやぁ・・・骸の横顔はかなーり整ってて、かっこいいなぁ、オイ。


    とか思っていたら





    「ではまずの『秘密の調査』とやらについて話してください」







    とか言って、骸が私の手元のメモ用紙を奪った!(のあ!見るな見るなっ!!)



    私は慌てて骸からメモを取り返そうとするが、骸は自分よりも更に高い所に上げてそれを返そうとしない。

    







    「んーなんですかね?コレ。」


    「へへん!正の字の練習だ!」


    「見え透いたウソはやめておいた方がいいですよ、


    「う・・・・・・・・」




    骸は「クフフ」って笑う。

    あー!!!今メモも何にもないのに・・・・・!!!!


    仕方ない、指でカウントして行こう、うん。





    「で、これは何なんです?」


    「あーうーあー・・・えっと・・・・・・秘密?」




    何で最後が疑問系になったのか私にも分からない。

    私の答えを聞いて、骸はさらに笑った。(二回目ー!)



    「クフフ・・・僕に隠し事は、しないほうがいいですよ?」


    「・・・ふぇ?・・・・・のあっ!!!」







    瞬間、骸に抱きしめられた。

    それもすごい力で。(死ぬ!死ぬ!死ぬ!





    「骸っ!?」


    「お仕置きですよ。クフフフ」


    「(あー!!3回目ーー!!!)」



    骸の腕の中でじたばた暴れて見るけど、それは結局無駄に終わった。

    骸は私が話すまで、私を解放する気はないみたいだ。





    「言わないと、一日中こうしていますよ?」


    「・・・・・・・う・・・・・・・」




    いや・・・言ってもいいんだけど・・・・・・・・・・・・

    「なんて下らない事をする女なんだ!」って思われるじゃないですか。

    それが目に見えてるって言うのに言えない!!言えない!言える訳がない!



    ・・・・・・いや、というかこうやって一日中抱きしめられてるのも悪い気はしないし(ヤバイ私バカ発言!)

    ・・・そうやって考えてみて私は一日中抱きしめられる事を選んだ。





    「べ・・別に構わないもん。1日このままでも」



    私がむくれたように言うと、少しの間骸からの返事は帰ってこなかった。

    たぶん予想外の返答で驚いてるに違いないね!





    「クフフ・・そんなに言いたくないことなんですか?」



    「う・・・うん・・・・(もしかして許してくれるの?)」



    「なら仕方ないですね」



    「はい?」   


  
    「言わないとベッドで押し置きです。クフフ」



    「いや!ちょ!ちょい!ちょい!それは勘弁!マジ勘弁!」


   
    「駄目ですよ。悪い子は・・・・・」


    「分かりました!言います!言います!あらいざらい吐きます!(っていうほどすごい秘密ではないけど・・・・・

     変態MAXな骸はマジで勘弁!)」




    私が大声で言った所で、骸はやっと私を解放してくれた。ふひー・・・・・




    「いやね・・・骸って笑う時100%「クフフ」って言うよね?」


    「そうですね。」


    「(自覚あったんだ・・)で、骸は一日に一体何回「クフフ」って言ってるのか気になって・・・・・

     それでそれを調査しようと思いまして・・・・それで・・メモを・・・・・」




    私はなんとなく恥ずかしくなって、最後のほうが小さな声になってしまった。



    だって!だって!だって!気になるんだもん!

    「クフフ」の次はこの髪型について調査しようかな!?って思うくらい骸には不思議が詰ってるんだもん!






    「・・・それで僕のことを調査してたわけですか・・・」



    「ま・・まぁ・・・」



    「全く・・可愛いですね、は。」



    (・・・はい?)






    私は予想外の事を言われて驚いた。


    



    「僕の事をこんなにも知りたがるなんて。」


    (いや・・ちょっと不思議に思っただけでそこまで知りたいとか・・)


    「分かりました。なら今日は僕に1日中べったりしていてくださいね。クフフ」


    (・・・下心見え見えだぜ、MY彼氏・・・・)














    そんなこんなで、結局骸本人にばれてしまいました。


    今日一日中骸と一緒に居て・・・・・・・・


    まぁ、クフフ調査は成功だった!!!!!!!








    




    結果は記録できたのが108回。(なんか除夜の鐘っぽいな)



    まぁ、トイレとお風呂はさすがに・・・ねぇ。


    言わないと思うけど独り言で「クフフ」なんていってる骸を想像したら、ちょっと鳥肌が立ってしまったって言うのは秘密で!









    私の日ごろの疑問が一個解消されましたとさ。








    おしまい。










    08 1.10 noro

    (次はやっぱり・・あの髪型が気になるんだよなぁ・・・・・・・・)