「!!」
私は結局その人の方に倒れてしまった。
私はその男に抱かれるような感じで受け止められた。
と言っても、はじめは状況が分からなかった。
「・・・・・・・いきなり立つとは・・・・危ないぜよ。」
「ご・・・ごめんなさい・・・」
「・・・・・・・」
そして身体から伝わってくるもの。
私の身体に回された手に力がこもっているのを感じた。
「えっ!?ちょっ・・・・あのっ!!??」
「離さんよ。」
「離さないって!!・・・・ちょっと・・・!?」
「なぁ、気付かんかった?」
「え?」
抱きしめられたままだから、私の頭は混乱状態で。
その人が言う質問にもなかなか頭が回らなかった。
「俺はずっとのこと見とったんじゃ。」
「・・・・え・・・?」
「入学した時からずっと・・・・・・お前さんの事だけ見とったんじゃよ。」
「あ・・の・・・・・それは・・・・・どういう意味・・・・」
「どういう意味なの?」
そうやって聞く前に、彼が私を解放して、キスをしくる方が早かった。
彼の唇が、私の唇と重なって、
すごく意識が朦朧とする。
「っ!?・・・・い・・いきなり何!?」
「好きって言うとるんじゃが?」
「だからって・・・キス・・・・」
「顔が赤くなっちょる。」
「なっ!!」
彼はこの世で一番意地悪い顔をして、言った。
「俺は仁王雅治。
の、。」
「俺と付き合ってくれんじゃろか?」
電車はその後すぐ、次の駅に着いた。
私はこの朝の事を、一生忘れられない気がする。
Mysterious Morning
END
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