私は彼の手を握り返した。
すると、その倍の力で彼が私の手を握り返す。
私は恥ずかしくて仕方がなかった。
この時間が嬉しくて、
私は彼の肩に身を預ける。
「・・・・・・・・・・・・なんか・・・変なの・・・・」
気付いたら、もう電車は駅に止まっていて。
鞄を持って私たちは電車を降りた。
私が名前を聞いたら、
「仁王雅治じゃよ。」
そう言って、笑っていた。
詐欺師みたいに。
そして、いつだったか。
仁王雅治が私の ” 彼 ” になるのは
それからまた後の話。
Mysterious Morning
END
→ 電車を乗った時に戻ってみる。
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