「しっかし遠いっすね〜!眠りの森って!!」




         「でもなんか少しずつ不気味な感じになってきぞぃ。」




         「国王もいっておられましたが、怪物が出る・・・・・・だそうですからね。」




         「怪物なんぞおらんじゃろ。しっかし誰か泣き出しそうじゃの?」



 
         「ジャッカルー、お前泣くなよぉ?」




         「オレかよ!!!」




         「静かにしろ!私語は慎め!敵に我々の居場所を教えているようなものだぞ!!」





         「「「「了解〜」」」」」




















         ってか敵ってなんだ?





























         6人の王子達は『眠りの森』を目指す為、


         武器であるテニスボールをテニスラケットを手に手に不気味な森を歩いていました。




         国王の言うことが本当であれば、ここら辺で怪物がでてくるはず。




         しかし警戒するのは真田王子だけで、あとの王子は別に気にしてなんていませんでした。




         むしろ気にしていたのは、姫がどんな姫であるかということ。













         「怪物ってどんな奴が出てくるんじゃろうか?」


         「さぁ・・・・・しかしワタシが知っているに、怪物とは  (1)『得体の知れない不気味な生き物。ばけもの。』という意味合いがあります。
          そして (2)『理解しがたいほどの不思議な力をもっている人や物。また、とび抜けた実力や強い影響力・支配力をもつ人物 』。
          というもののことだそうです。」


         「そんなのどこで知るスか?」


         「いえ、今日旅に出る前辞書を読んでおきました。」



         

         柳生王子準備イイ!!!!!





         「ふぅ〜ん、ってか一番目の意味は分かりやすいけど・・・・・(2)の意味がわかんねー。」



         「とび抜けた実力や強い影響力・支配力って・・・・・・」



         「どこかにそんな奴がいそうなものだ。」






         王子達は真剣に怪物について話し合いました。

         しかしやはり彼らの話に芯が通るはずもなく・・・・・・・・・・・






         「ま、怪物は出てきたら放っておけばいいじゃないスか!
          それより俺は姫のことのほうが気になるんスよね〜」



         「お〜赤也王子、気が合うのぉ。俺も怪物なんぞどうでもよかよ。」


         「ですよね〜」



         「まったく・・・・お前らはそんなことばかりしか考えとらんのか!たるんどる!」


         「うわ〜このガムまじぃ〜!ハズレだぜ・・・・」


         「しかし本当に警戒した方がいいかもしれませんよ?かなり不気味になってきました。」



         「のぉ、ハゲ。お前さんも姫がどんな美人さんか気になるじゃろ?」


         「別に気にならなくもないけ・・・」


         「お前までそんなふしだらな事を考えていたのか!たるんどる!それに全員怪物に注意しろ!」


         「まぁ、まぁそんな硬いことばかり言いなさんなって。」


         「そうっスよ〜副部長王子。あ、国王から姫の写真とかもらってないっスか〜?」


         「うわっ!このガムうめぇ〜!あ、ジャッカルガムいる?」


         「別にいらねぇよ・・・ってかどうせハズレとかだろ?」


         「ああ・・・・それなら部長が写真を預かっていたような・・・・中は見れませんでしたが・・・・・・・」


         「マジっすか!?ああ〜!部長病院行っちまったしなぁ〜!」


         「赤也お前さっきからそればっかりだの・・・・・まぁ俺も気にはなるが・・・・・」


         「あはは!ハズレだっての!」

         
         「・・・・・・・・・・」












         もう王子達の話に焦点はありません。















         なんやかんやで、1時間経過。





















         この不気味な森はなかなか抜けれそうにもありませんでした。














         そしていつしか話は真の王子のお話に。
























         「ってか、姫にキスできるのって一人っすよね?」


         「フツーそうじゃねぇ?国王も『真の王子は〜』なんて言ってたし。」


         緑色のガムを膨らませて、ブン太王子。




         「柳も 『 この中に真の王子がいる確立は99.7% 』 とか言っていたな。」


         「ま、真の王子とやらは俺で決定じゃろな。」


         「仁王くん、それは自画自賛しすぎですよ?」


         「仁王ってもしかして姫とキスしたいだけだろー!?」


         「いや、キスもしたいし、抱きしめたいし、姫を俺のモンにしたいだけじゃ。」


         





         詐欺師欲望ありすぎ。ありすぎです。





         「そんなずりーって!俺だって姫にキスして目覚ませてぇよ!」


         「ブン太王子先輩も仁王王子先輩も何言ってるんスか!
          姫は俺がもらいますから!」


         「何を言うちょる赤也。後輩は先輩に譲るのが常識ってもんじゃろ?」


         「そんなの関係ないっスよ。」








         ククク・・・・・と不適な笑みを浮かべる三人の王子。


         会話だけを聞くと、この王子らはキス魔としか思えません。






         「「「キスは俺がいただくっ!!!!!!」」」














         すみません。

         この小説の題名を間違えていたようです。



         眠れる森の美女 → 眠れる森の美女を我が物にしようとする王子たちの話





         



         と、一瞬思いつつも、お話は進んでいきます。





         ブン太王子、仁王王子、そして赤也王子が『俺が真の王子だ』発言をしている中。

         事態は大変な方向に向かっていました。




         「いってぇえ!!ジャッカルー!!急に止まんな!!!ってぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」


         「・・・・・なんじゃ・・・『怪物』とはコイツらの事だったんかのぉ・・・」



         口の端を持ち上げて、クク、と笑う仁王王子。



         「まさかね・・・・・・あなた方が怪物、だったとは・・・・驚きです。」


         曇った眼鏡をかけ直して、柳生王子。


























         そう、彼らがなんだかんだしているうちに、王子達は、『怪物』に行く手を阻まれていたのです。








         「お前が怪物だったとはな・・・・・跡部・・・・!!!!」










         「俺じゃ悪ぃのかよ?・・・・アーン?」






















         怪物跡部様の登場。
































         さて、王子達は姫の下にたどり着けるのか?














   

















         



     



         を我が物にしようとする王子たちの話



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