「別に・・・・良いですけど・・・・」
「なら遠慮なく座るぜよ。」
「ど・・・どうぞ・・・・」
その男は私の右側に座った。
何!?
私一体何やってんの!?ってか、
この男は誰!?!?!?
男の顔を見上げてみる。
「む、俺の顔になんか付いとるんかの?」
「いっ・・いいえ!」
おまけにすっごく変な喋り方だし!!
銀髪の時点でおかしいから!
「名前はなんて言うんじゃ?」
「は?」
「名前じゃよ。名前。」
おいおい。
朝っぱらからナンパですかコノヤロウ!!
なんて心で叫んでみたけど、その男が私の答えを待っているので仕方なしに名前を言った。
「私は、 。」
「ね・・・。って呼んでもええんか?」
「(いきなし呼び捨てデスカ!?)・・・・う・・うん・・・別に構わないけど・・・。
あなたは名前何?」
「ん?俺は秘密ナリ。」
なんじゃそら!!
名前きいといてソレかよ!!頼みますよ!!
「まぁ、その内分かるけぇ。」
「・・・分かんないよ・・・・」
「テニス部ってことくらい分かるじゃろ?」
「え?・・・あ・・・はい・・まぁ。」
名前も知らないその男は、自分のテニスラケットのバッグを指してそう言った。
立海の制服・・・立海のテニス部ってすごく強いんだよね・・・?
この人、レギュラーなのかな?
「君・・立海だよね?」
「見ての通り。」
「部活、レギュラーなの?」
「当ててみんしゃい。」
「・・・当てるって・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・じゃあ・・・・・補欠・・・・・?」
二分の一の確立で答えてみる。
「ハズレじゃよ。勘の悪い女やの。」
「な!・・・・そんなの分かるわけないじゃない!」
「プリッ」
「(プリッ!?!?)」
もう訳が分かんないよ・・・・・・・・
何でこんな男に会っちゃったかなぁ・・・・・・・ふぅ・・・・・
心の中でため息をついて、もう一度彼の横顔を見上げた。
鼻高い・・・・・
顔整ってる・・・・・・
うわー・・・・髪の毛マジで銀銀だよ??
髪の毛くくってる・・・・・・・なんか可愛らしいや・・・・
名前も知らないのに。
その男からいろんな感想が出てくる。
「・・・・・・・・・・・」
って・・・・この人寝てるし!
あ・・・・・。汗かいてる・・・・・・・
その男は汗をかいていた。
時はまだ5月。
汗かくのにはちょっと早い季節なのでは?
そんな事を思った。
(汗・・・・拭いてあげた方がいいよね・・・・・。)
→ ハンカチで拭いてあげようかな・・・・
→ 勝手に拭くなんてお節介!!・・私も寝よう。